市内落合南の「落合キツツキの森」(綾南公園北側)で、準絶滅危惧種に指定されている「タシロラン」の群生が、今年も確認された。
ラン科トラキチラン属のタシロランは、落葉などから養分をもらい根に菌類を共生させる腐生植物。葉緑素を持たないため、菌類を介し養分を吸収する。
1906(明治39)年に見つかった植物で、発見者が田代善太郎であることから、この名がついた。県内では1958年に、三浦半島で初めて確認されている。
キツツキの森管理委員会の北園弘さんによると、「森でもともと自生していたものに加え、散策路に敷いたチップに付いていたものもあるのではないかと推察される」としている。また、同様の理由で昨年には落合北の「取内の森」(MKチーズ南隣)でも昨年、初の群生が確認されている。
同委員会によると花は6月下旬頃に咲きはじめ、咲いた株は10日ほどで枯れてしまうという。見ごろは7月いっぱいなため、「遅い株は見られる可能性があるのでは」と話している。
同森では8〜9月にかけて、他の野草も開花を迎える(表参照)。詳しい開花時期やガイドに関する問合せは横野さん【電話】0467・76・9870へ。
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