生蘭高等専修学校簿記部が、9月2日に東京ガーデンパレスで開催された「全国簿記電卓競技大会」の高等課程の部に出場し、簿記チームが初優勝、電卓チームも3位入賞を果たした。また、城山中学校吹奏楽部も明日9月22日に栃木県の宇都宮文化会館で開催される「第24回東関東吹奏楽コンクール」の中学生の部B部門に初出場を決めるなど、市内の生徒が躍進した。
関東勢初の快挙
生蘭高等専修学校簿記部は、今年4月に設立された。これまでは大会の都度、簿記と電卓のチームが選抜されたが、本格的に力を入れるため正式な部として発足した。
簿記チームで唯一、昨年の大会に出し、関東敗退の悔しさをバネに研鑽してきたという山口萌生さん(3年)。部になったことで、昨年に比べ格段に練習量が増えたという。山口さんは関東大会で個人1位に入賞し、林空吾さん(3年)も2位の結果を残している。
一方、関東で成績が振るわず、チームメイトの入賞に悔しさを滲ませた今彩乃さん(3年)。普段の実力を出せるよう全国に向け練習を重ね、見事個人準優勝の成績を勝ち取った。山口さんも全国で個人3位の成績を残している。
創部すぐの優勝に保田和志さん(3年)は「実感がわかなくて」と驚きをあらわにし、全国からメンバー入りしたという白井琉太(2年)さんも「短い期間でしたが、日商簿記の勉強にも役立ちました」と語った。
全国の厳しさ痛感
簿記チームとして全国に挑んだのは、石渡守さん(3年)・鴇田由花さん(3年)・中山はる花さん(3年)・岡本李輝さん(3年)・乾真子さん(2年)の5人。「練習以上の成果を出せた」と大会を振り返る。
生蘭の簿記チーム史上最高得点を出したが、全体的にレベルが底上げされていたため過去最高記録タイの3位に。「優勝を狙っていたので悔しくはありますが、5人が結束した努力の結果だと自信を持って言えます」と同チームは話した。
ゼロからのスタート
城山中吹奏楽部は県央大会と県大会を勝ち抜き、同部創設以来初の東関東大会進出を決めた。部員たちの強い意思とチームワークで、目標だった晴れ舞台に立つ。
これまで県央地区敗退が常だった同部。4年前、綾瀬中吹奏楽部を東関東に導いた経験のある顧問の佐々木圭介教諭に目標を問われ、「東関東大会に出る夢を叶えたい」と生徒たちが答えたという。
目標達成にあたり、まず行ったのが演奏曲の選出。佐々木教諭がいくつかの曲を示し、部員全員で話し合い「イカルガの空」に決定した。
その後、練習に移ったが大きな大会へ勝ち進むための有効な練習法がわからず、試行錯誤と苦労の連続だった。そこで佐々木教諭は曲をイメージしやすくするため、歌詞の作成を提案。これも部員全員で知恵を絞り、生徒たちなりの解釈で歌詞を作り上げた。
「曲に言葉を乗せることで全員がイメージを共有でき、音を合わせやすくなりました」と松本七海部長(3年)は話す。迎えた県央大会は見事上位4校に入るも、「練習不足で課題だらけだった」と振り返る。練習から見直し課題を潰して挑んだ県大会はこれまでにない好成績で上位に入ったが、上達したゆえに新たな課題も見つかったという。
今回、佐々木教諭は初めて自ら指揮を執っている。「みんな、泣きながらも厳しい練習によくついてきてくれました。決して演奏が上手いわけではないですが、諦めない心とチームワークは信じています。東関東に連れて行ってくれた生徒たちには感謝しかないです」と話す。松本部長も「辛いのは嫌だけど、逃げるのはもっと嫌なのでみんなでがんばってきました。もっといい音楽にするため、後悔のないよう精一杯やります」と意気込みを語った。
綾瀬版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|