養豚業を営む(有)ブライトピックの取締役会長で、(株)高座豚手造りハム設立に携わった養豚家の一人である志澤勝氏が、2012年に発行した著書「食は命!養豚にロマンを」に大幅加筆した増補版を新たに発刊した。
今年6月に20年以上務めた日本養豚協会会長を退任し、名誉顧問に就任した同氏。会長在職中に環太平洋連携協定(TPP)への対応を巡る様々な事案があった。
前書発行前からTPP交渉のための「日本の畜産ネットワーク」の構築に尽力するなど、様々な活動を行ってきた志澤会長。TPP対応への奔走や、関税撤廃の対象から外すよう求める「重要5品目」への豚肉の追加、経営が赤字の際に補填する養豚農家のセーフティネットともいえる「豚マルキン」への取り組みと成果などを第7章として加筆している。
「豚や牛、鳥、酪農、獣医師など、日本の畜産に関わる労働者は100万人と言われている」と志澤会長は話す。養豚関係従事者の生活を守るとともに、現在48%と低迷する国産豚肉の受給率に警鐘を鳴らすため行ってきた活動が、本には記されている。
県畜産協会振興会会長や県畜産会副会長を務め、綾瀬でも市の給食に自社の豚肉を寄贈するなど、拠点がある神奈川や地元への畜産振興にも力を入れている同氏の養豚と食育への思いが綴られた一冊となっている。
著書の価格は1200円(税別)。取扱いはブライトピック【電話】0467・77・2413または高座豚手造りハム綾瀬本店【電話】0467・76・8611へ。