任期満了に伴い4月3日告示・12日投開票される県議会議員選挙・綾瀬選挙区(定数1)が、事実上保守同士の一騎打ちとなる見通しだ。現在、出馬を表明しているのは綱嶋洋一氏(47・無所属)と笠間功治氏(41・自民党)の2人で、新人同士の戦いは24年ぶりとなる(3月11日起稿)。
綱嶋氏は2003年の初当選以降、市議会議員を3期12年務め、市議会議長や市議会副議長、基地対策特別委員会委員長などを歴任した。
1月15日に記者会見を開き出馬する意向を明らかにした同氏は、相手となる笠間氏を牽制し「経験か未経験かを問う選挙だ」と述べた。支援者と見られる笠間城治郎市長を意識し、「市と県を繋ぐパイプ役を果たしたい」と強調する。
市長は表だっての明言を避けるが、後援会が綱嶋氏を支援する旨の案内状を会員に送付するなど、事実上、支援する体制を取っているようだ。
一方、笠間功治氏は県議を5期20年務めた笠間茂治氏の長男で、秘書を12年務めた。昨年12月に自民党の公認を得て、1月25日の父親の県政報告会で後継として出馬を表明した。
父の地盤を引き継ぐと共に、自ら市商工会青年部長や綾瀬青年会議所理事長として街づくりに携わってきた経験から、若手グループにも支援を広げる構えだ。「自ら街を良くしようという若い世代が政治に興味を持ち始めた。新旧世代を融合し、綾瀬の産業振興と地域活性に繋げたい」としている。
また、同氏の事務所開きには甘利明経済再生担当大臣が顔を出している。
現在、保守系の市議が両陣営それぞれに分かれ応援に入っており、事実上、保守系の分裂選挙となる。立場を決めあぐねる市議もおり、状況は混沌としている。