国の第21回交通政策審議会「東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会」が4月20日、東京都千代田区の中央合同庁舎3号館で開催され、答申が発表された。このなかで、小田急多摩線について唐木田駅からJR相模線上溝駅までの延伸が示された。
答申では、東京圏の都市鉄道が目指すべき姿として「国際競争力の強化に資する都市鉄道」「豊かな国民生活に資する都市鉄道」などをあげ、この目指すべき姿を実現する上で意義のあるプロジェクトの24案をあげている。
このうち、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトとして「小田急小田原線の複々線化及び小田急多摩線の延伸」があげられ、現在唐木田駅で終点となっている小田急多摩線をJR相模線上溝駅まで延伸する案が示された。
延伸によって相模原市や町田市と都心部のアクセス利便性の向上を期待しているが、同時に課題として「収支採算性」をあげており、「関係地方公共団体等において、採算性の確保に必要な需要の創出につながる沿線開発の取組等を着実に進めたうえで、費用負担のあり方を含む事業計画について十分な検討が行われることを期待」としている。
また、上溝以降の延伸については「関係地方公共団体において更なる延伸を検討する場合には、本区間の整備の進捗状況を踏まえつつ行うことが適当」としている。
答申は国土交通省のホームページで閲覧することができる。
愛川・厚木への延伸は
鉄道の整備は、国の交通政策審議会答申を基に進められる。小田急多摩線については、2000年に運輸政策審議会(現在の交通政策審議会)答申で唐木田からJR横浜線・相模線方面への延伸が「今後整備を検討すべき路線」に位置づけられていた。
この小田急多摩線の愛川町・厚木市への延伸を目指し、2009年には厚木市、相模原市、愛川町、清川村の4市町村で連絡会を設置。愛川町では2013年に住民らによる延伸促進協議会が発足し、署名など要望活動を続けている。
今回の答申について、延伸促進協議会の瀧 亀久男会長は「上溝への延伸が示されたことは前進です。これまでの先輩たちの活動に感謝しています。鉄道の延伸は急にはなかなか進まないですが、これからも着実に延伸に向けた活動を続けていきたい」と話す。
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