清川村ローカルイノベーション拠点施設のレストランを担当する 稲葉 智美さん 清川村煤ヶ谷在住 34歳
味で清川の魅力発信
○…煤ヶ谷に誕生するローカルイノベーション拠点施設は、地域特産物研究室や企業サテライトオフィスなど、村に必要な機能が一体化した新拠点。大矢明夫前村長の肝いりだった。4月20日にオープンする施設内のイタリアンレストラン「四季〜Quattro〜」のシェフとして、清川の食材を使った料理を提供する。「多くの方からお力を借りてお店を開けることができ、感謝です」とほほ笑む。
○…川崎市出身。都市部から移住し地域活性化に取り組む「地域おこし協力隊」として清川に来たのは2016年。「清川の食材を使ったレストラン」は最初から描いていた夢だった。春は山菜、夏野菜や秋のキノコ、冬は柑橘類など、四季折々の魅力を味で表現する。
○…中学生の頃から友人にお菓子を作るなど、料理は昔から大好き。高校卒業後に専門学校で学び、都内のレストランで勤務するうちに料理の奥深さに惹かれっていった。8年間の勤務を経て、イタリアで2年修業を積んだ。「町全体の時間の流れがゆったりしていて、お客様も食事に長く時間をかける方が多かったですね。このお店も、肩肘張らず、雰囲気を楽しめるお店にしたいですね」。喧騒を離れるおおらかなひと時。温もりある木目調の店内に、和やかな食事を楽しむ人々の姿が目に浮かぶ。
○…イタリアで学んだ手打ちパスタは、レストランの技術だけでなく、現地の主婦の手法なども反映させている。オープン前の試食会では、長く経験があるスイーツも好評だった。清川に来る前は2年程農園での勤務経験があり、様々な野菜の扱いにも通じている。「活用法があまり知られていない新しい野菜も、上手く取り入れていきたい」。念願の開店を目前に、瞳は一層輝く。