半身マヒの市民グループ 障害・介護は「身近な問題」 イベントで周知目指す
脳卒中による後遺症などで半身マヒとなった人たちのグループ「よこすか片マヒ希望の会」は5月19日(日)、障害者・高齢者支援の大切さなどを伝えるイベント「希望フェスタ」を初開催する。これまでも市内では、地域作業所やボランティア団体が一堂に会して活動を紹介する福祉イベントはあったが、来場するのは当事者や家族が中心だった。そこで、平成町にあるスーパー「LIVINよこすか店」前の広場を会場とし、買い物客ら一般市民に広く啓発する。
買い物客に広くPR
フェスタ開催に向けて中心となって取り組んでいるのは、同会副会長の妻沼祐一さん(66)。妻沼さん自身も6年前に脳出血で倒れ、右半身マヒとなった。懸命なリハビリによって今では会話も自然にできるまで回復したが、「(脳の損傷によって後遺症が残る)高次脳機能障害になると、マイナス思考に陥り引きこもりになる人は多い」と話す。同じ境遇の人に対して、社会に出て自立してほしいとの思いを抱いている。
かつては高齢者の病気と考えられていた脳の疾患は、最近では若年性脳梗塞をはじめ、30〜40代で発症するケースも増えている。その世代の親は今後高齢化し、介護が必要になる。障害、介護、高齢化は誰にとっても身近な問題であることを、「時代が変わっているからこそ訴えたい」と妻沼さん。約1年前から、市民の前で広く発信したいと考えるようになった。
「足跡残したい」
市内ではすでに、多くの市民団体や福祉関連のグループが集まり、活動を紹介する催しが複数開催されている。しかし、それらの多くが施設内だけで行われるため、一般市民の目に触れる機会が少なかった。
そこで「希望の会」では、イベントの趣旨を障害者と高齢者の支援に特化。行政の補助に頼ることなく、多くの人にその大切さをPRする方法を考えた。賛同者を募ったところ、場所を提供してくれる同店のほか、市内のリハビリセンターや特別養護老人ホームなどの施設・事業者から参加協力を得ることができた。
当日(午前10時〜午後3時)は協力団体がブースをつくり、介護や障害に関する相談に応じるほか、和太鼓や大正琴のコンサートも企画している。同会も、写真展示などを通じてこれまでの活動を紹介する。妻沼さんは「脳疾患の後遺症だけでなく、(知的・精神など)いろいろな障害があるが、それらを抱えてもオープンにできるような社会であってほしい。次の世代のためにも自分たちの足跡を残したい」と意気込んでいる。
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※よこすか片マヒ希望の会
脳卒中などで半身マヒになった市民のグループ。障害者の「自立」を目指して、約1年前から本格的に活動を始めた。イベントの企画やパソコン教室などを行っている。会員は約30人。
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