野比・北下浦海岸と三浦市の三浦海岸一帯のなぎさで対照的な光景が広がっている。同じ金田湾に位置しながら砂浜の状況がまるで異なっているのだ。海岸浸食が末期的な状況の横須賀エリアに対して、三浦エリアでは広大な砂浜を活用したビーチスポーツイベントなどで賑わいを見せている。
防御一方の野比・北下浦
昭和40年代から砂浜の消失が始まったとされる野比・北下浦海岸では、危機的な状況に歯止めがかからない。野比ではここ数年で急速に浸食が進み、岩盤が露出するまでになっている。
一方の三浦海岸。2013年に県が行った砂浜に関する測量では、陸地から波際までの距離は約90m(測定は三浦海岸交差点付近)。06年の測量時と比較してもほぼ変化なく維持されている。
砂浜は、主に河川からの流出土砂が海岸域に堆積することで形成される。高度成長時代の都市開発でダム建設や砂利採取が頻繁に行われたことで流出砂量が減少し、痩せてしまった海浜の事例は全国で多発している。
横須賀エリアでは「漁港整備や構造物の投入などの影響で局所的な浸食が急速に進んだのでは」と県は分析。対して「三浦海岸付近には、砂の流れに影響を与えるような構造物がないことで浸食を免れている」と話している。これに加えて、北下浦漁港を境に、三浦エリアに向かって砂が移動する特徴があり、流出した砂は先の防波堤に遮られて戻ることができなくなっていることも要因のひとつと考えられている。数年前には、人為的に漂砂を戻すサンドバイパスが両市の連携事業として行われたが、対処療法にしかならず、目立った成果を上げることができなかった。
砂浜は波の威力を減衰させ、陸地への進入を防ぐ役割を担っているが、これが機能しなくなり、台風襲来時には野比海岸沿いの道路が陥落するなどの深刻な事態にも見舞われた。
平成19年度から始まった横須賀市の浸食対策事業では、離岸堤の投入や大型突堤、人口リーフの設置が進められており、平成28年度まで続く見通し。全体の事業費として約49億円を見込む。防護の役割は果たしているものの、砂浜の回復は容易ではないのが実情だ。
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