横須賀市立うわまち病院(指定管理者/公益社団法人地域医療振興協会)は、このほど高精度放射線治療センターを新設した。三浦半島3市1町では初めての施設。がん治療で、従来の外科手術と化学療法に加え、定位照射など高精度の放射線治療が受けられる。
日本人の死亡原因の1位となっているがん。横須賀市では、がん治療体制の充実を図るため、昨年度予算で、うわまち病院放射線治療棟の建設費を計上。最新鋭の画像誘導型定位放射線治療装置を導入した治療センターが、来月2日から本格稼働する。
放射線治療は、外科手術や投薬療法に加え、がん治療の選択肢として導入が広がっている。放射線を病巣に照射することで病気の細胞だけを死滅させるため、全身への影響が少ないとされている。市民病院など地域の基幹病院では、これまでも放射線治療が行われていたが、同院では、より高精度の治療を目指して、数年前から放射線治療専門施設の新設を検討していた。
今回、同センターではスウェーデン・エレクタ社製の装置を導入。脳・肺・肝の定位照射や強度を変調した放射線治療を行うことができ、緩和治療にも役立つという。開設に先立ち、大泉幸雄同センター長は「高精度な医療機器で地域医療に貢献したい」と話す。
また、今月24日に行われた内覧会には、地域の医療関係者らが多数出席=写真。吉田市長は「三浦半島で初の高精度放射線治療施設。横須賀でも多くの人ががんで亡くなる今、きめ細かい治療で、一人でも多くの人の命を助けてほしい」と期待感を示した。
がん患者の心のケア
もし、がんに罹ったら―。医療技術が進化する中で、治療過程での心のケアも必要だ。横須賀共済病院では、がん体験者が患者や家族の不安な気持ちに耳を傾ける「ピアサポート」が行われている(毎週木曜日、午前10時〜午後3時)。
また、市内で活動する「よこすか・やすらぎの会」では治療や緩和ケア、セカンドオピニオンなど、がんに関する相談会を毎月第3日曜日に実施。医師・看護師・がん体験者らが相談を受ける。さらに患者家族・遺族のつどい「やすらぎサロン」を催すなど心のケアや交流にも力を入れている。同会への問い合わせは事務局【電話】046・865・8784(八木方)
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