浦賀警察署が6年後の2021年を目途に移転する動きがあることがわかった。最有力候補地は、JR久里浜駅から西に広がる約1万5000平方メートルの国有地の一角。神奈川県警施設課の担当者は「移転計画があるのは事実だが、建替えの可能性もあり、詳細は答えられない」と話している。
老朽化に地区別人口の変動
1960(昭和35)年に建設され、県内に54ある警察署のうち最も古い浦賀署。浦賀・馬堀・大津・久里浜・野比・長沢・津久井地区など市南部を管轄している。築55年の建物は老朽化が進んでおり、耐震化対策は県議会でも「喫緊の課題」としてたびたび議題に上がっていた。加えて駐車スペースが5台分しかなく、その手狭さから市民に不便をきたしていた。
移転先として検討されているのは、JR久里浜駅の西側に位置する約1万5000平方メートルの敷地の一角(久里浜1の381の5)。マンションと鉄鋼加工場の間にあり、現在は国が所有している。
移転先として久里浜が検討されている理由は、老朽化のほかに地区別の人口変動が影響しているとみられる。47(昭和22)年、浦賀地区の人口は約3万2千人で、本庁、田浦地区に次いで市内3番目の多さだった。一方の久里浜は約7千人。82(昭和57)年にこれが初めて逆転し、2014年の久里浜の人口は浦賀より6千人ほど多い約5万4千人となった。
地元住民によると、移転話は戦前、久里浜にあった海軍軍需部の敷地(現久里浜テクノパーク・くりはま花の国)が昭和47年にアメリカから返還される際に一度出ており、08(平成20)年前後にも、県警関係者が同地区で3000坪程度の空き地を探す動きがあったという。久里浜地域運営協議会の小川喜久雄会長は、「以前から何度か噂はあった。警察署が移転してくれば、地域の安全性も高まるのではないか」と話している。神奈川県警施設課は、「土地の取得など順次準備を進めているが、現時点で建替えか移転かは答えられない」としている。
移転計画に関連し、地元では、久村や佐原方面、横須賀明光高校への往来をしやすくするため、現在改札口が一つしかないJR久里浜駅に西側出口を設ける声もあがっている。
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