横須賀市議会は今月12日、議会制度検討会議を開き、議員定数の見直しについて現行の41から「1減」とする方針で各会派の意見が一致した。12月の定例議会に条例改正案を提出する方向で、これが可決されれば来年4月の統一地方選挙から適用となり、市議選では40の議席を巡って、厳しい戦いが繰り広げられそうだ。
地方自治体議員の定数については、明確な基準はなく、各議会が条例で定めている。横須賀市議会では1994年に48人から46人になって以降、2001年に45人、43人(06年)、41人(11年)と少しずつ減らしてきた。前回統一選前の14年には「(地方議会は)二元代表制の一翼として間接民主主義の実現のための役割と責任が増大している」「全国の人口40万人規模の中核都市の定数は概ね40人台」であることなどを理由に、現状維持と判断していた。
市の人口が減少を辿る中で、市議会内では自由民主党が2年前に定数の見直しを提案。議会制度検討会議で各会派がそれぞれの意見を持ち寄り、これまで十数回に渡り、議論が交わされた。
最大4減の会派も
今月12日の同会議では、各会派の見解をふまえて「1減」の意見で一致した。当初は4減を提案していた自由民主党は「合意が得られる形として1減」、公明党と市政同友会は「人口1万人に1人という考え方で『2減』の主張に変わりはない」としつつも、議会活性化の観点から『1減』に同意。無所属みらいは4減を主張するも他会派と一致した意見を持つことを優先した。研政は「議員の負担が以前より大きくなっており、人口比で定数を減らすべきではない」としたうえで、最少の1減を示した。オブザーバーとして参加している日本共産党は「人口が減っても市民のニーズは変わらず議員の仕事は増えていく。極端な定数減は議会活動に影響が出る」という考えで「1減で致し方なし」とした。
今後は、削減の根拠と議論の過程を整理し、議会運営委員会に報告。これを基にした条例改正案を12月の定例議会に提出する予定。可決されれば、来年4月の統一地方選挙(市議選)から適用となる。
新人候補者動き活発
来春の市議選まであと半年余り。議席を巡って、市内では早くも動きがある。最大会派の自由民主党は、7月に県連が現職12人を公認候補予定者としているほか、数人の新人が既に駅立ちなどで政策を訴えかけている。
前回(2015年)は41の議席に54人が出馬しており、1減となる次回選挙も混戦が予想されている。
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