神奈川県教育委員会は今月1日、県立高校改革のII期にあたる実施計画案を公表した。2020年度から23年度、4年間の教育内容や学校経営、高校再編を示したもので、横須賀三浦・湘南地域では、逗葉と逗子の統合も盛り込まれている。
県教育委員会は、社会状況の変化や公立中卒業生徒数の動向などに対応するため、県立高校改革基本計画を2015年に策定した。16年度から来年度までのI期では横須賀明光と大楠、三浦臨海と平塚農業高校初声分校の統合が進んでいる。
今月1日に公表されたのは、20年度から23年度にあたるII期の実施計画案。再編・統合の対象になったのは県内8校で、横須賀三浦・湘南地域では逗葉と逗子。敷地が広く建物が新しいというハード面の優位性から、逗葉の施設を活用する。全日制課程の普通科高校として23年度に統合する方向で、逗子では21年度以降の入学生募集を停止。同校は1922年の創立から100年の節目に再編統合となる。学校跡地は、県が逗子市と相談しながら活用方法を検討していく。
同計画では専門学科のある高校の改編も行われる。地域での建築系技術者の需要の高まりに応じるため、横須賀工業では22年度に建設科を設置。長期間の実習を設けるなど、産業現場と連携した実践的な学びの場とする考え。海洋科学は、専門科を深化させるため単位制の海洋科学科を学年制の教育課程に改編。22年度入学生から船舶運航科・水産食品科・海洋無線技術科・海洋資源環境科の4学科編成となる。
インクルーシブ教育も
県では知的障害のある生徒が共に学び相互に理解を深める「インクルーシブ教育」に取り組んでおり、16年にパイロット校として県内3校を指定。その取り組み成果を踏まえて、II期計画では実践推進校を各地域に配置する。市内の対象校は津久井浜。20年度から生徒を受け入れていく。
また、教育課程研究の一環として、19年度から横須賀明光でSDGs(持続可能な開発目標)を「総合的な探究の時間」の学習テーマに取り入れるほか、授業力向上を目的として「ICT利活用授業研究推進校」に横須賀大津、「学力向上進学重点校(エントリー校)」に横須賀が指定されている。
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