横須賀市は今月19日、株式会社横浜DeNAベイスターズ、京浜急行電鉄株式会社との三者連携に関する基本協定書を締結した。相互が連携を図り「スポーツを核としたまちづくり」に取り組み、来訪者増を目指していく内容。現在、追浜公園で整備中のファーム施設(屋内・外練習場、選手寮)は6月に完成予定で、新たな名称を「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」と決定したことも併せて発表された。
「追浜をベースボールタウンとして試合の観戦に留まらず、選手とふれあい、野球を肌で感じ、来訪者と地域が一帯となって応援する雰囲気を感じ取れる街にしたい」。今月19日、協定締結の席上で上地克明横須賀市長は、三者の連携による活性化への期待を示した。
協定書の具体的な内容は、野球の振興や地域活性化に関する協力体制のほか、横須賀スタジアムやファーム施設の来訪に関連した京急線の利用促進、さらには横浜DeNAベイスターズと京急のファン層拡大などが盛り込まれている。上地市長は連携のメリットを「それぞれの役割を活かし、三位一体となることで街の活力が生まれる」と語り、横浜DeNAベイスターズの岡村信悟社長は「球団単体では何もできない。地域のインフラや生活を支える京急、横須賀市と組むことで、(ファンフェスなどの)イベントも盛り上げることができる。一回限りでなく、いつも協力し合える関係はありがたい」と話した。京急電鉄の原田一之社長は「横須賀市内沿線の乗降客数が減少する中で、交流人口増や三浦半島全体の活性、魅力ある街づくりに三者の連携は大きな意味がある」と語った。
「横須賀からはばたく」
会見では、ファーム施設の最新イメージパースも公開。新名称も発表された。「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」の「DOCK」には船渠(せんきょ)という意味があり、若手選手が横須賀から大きく羽ばたいてほしいと願いを込めたものだという。施設には選手やコーチの要望を多数取り入れており、岡村社長は「強くなるための練習場と施設」と語った。
また京急では、23日(祝)に横須賀スタジアム等で行われる「ファンフェスティバル」に併せて、今月19日から追浜駅の列車接近案内音(駅メロ)を球団歌の「熱き星たちよ」に変更。ホームの駅名看板も選手や監督の写真で装飾している。同社では、鉄道ファンとベイスターズファンに向けた新たなコラボ商品も計画しており、応援体制をさらに広げていく構えだ。
応援企画で「街を楽しんで」商店街でシールラリーも
ベイファンを待ち受ける追浜地区では、商店街で応援企画も展開している。今月23日の「ファンフェスティバル」では会場内に商店街の店舗が出店。地元飲食店が連携して開発したオリジナルメニュー「おっぱま塩焼きそば」も提供する予定。また、銀座通り商店会では同日から「べい応援商店会シールラリー」を実施。17店舗の参加で、ベイスターズグッズ等のプレゼントもある。「来訪者に球場だけでなく街全体を楽しんでほしい」と同商店会の齋藤仁克さん。今後は、応援メニューの企画も考えているという。
連携や協力体制模索
同地区ではファーム拠点集約に関連し、地域運営協議会でベイスターズ部会を立ち上げている。協議会の主催で、毎年夏休みに横須賀スタジアムを会場に試合と連動した「追浜デー」と称した地域イベントを実施しており、担当者は「地元として今後、どのような形で側面協力できるか考えていきたい」と話している。
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