生活体験発表大会の全国大会に出場した 青栁 日那さん 野比在住 17歳
置かれた場所で咲く
○…定時制と通信制高校で学ぶ生徒が、学校生活を通じて感じたことを披露する「生活体験発表大会」の県大会で最優秀賞を獲得。「まさか自分が選ばれるとは」―。今月都内で開かれた、全国大会に出場した。決勝には残れなかったが「味わったことのない緊張。良い思い出になった」と清々しく笑う。
○…野比中を卒業後、横須賀総合高校の定時制に入学。「正直うれしくなかった」―。有意義な高校生活を思い描きながら、勉強に励んだものの志望していた全日制高校の受験に失敗し選んだ道だった。入学後は話せる友達ができず、昼食も一人。受験に失敗した挫折や寂しさなどのストレスが積み重なり2カ月目で入院。退院後も「何のためにここにいるのか―」と問う毎日だった。
○…そんな折、自分を良く知る先生から海外への短期留学の話をもらった。条件は「費用をアルバイトで貯めること」。1年間かけて目標額を達成し、オーストラリアへ。現地の生徒と英語でコミュニケーションを取るうちに「もっと話せるようになりたい」と今後の目標ができた。留学をきっかけに「前を向こう」と考え方が変わり、現在はサッカー部のマネージャーとソフトテニス部を兼部。「やりたいことは全部やる。気持ちが変わるだけで、生活が一変した」そんな姿を見た副担任教諭がこの発表会に出ることを提案。「チャレンジしてよかった」と笑う。
○…発表のタイトルは「置かれた場所で咲く」。渡辺和子氏の著作から引用した。充実した高校生活が送れない環境のせいではなく、自分の気持ちの在り方だと気づかされた。「定時制に進学しなければ、留学や発表会は経験できなかった」。将来は「英語を使った仕事がしたい」と”満開”の笑顔で答えた。
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