市内の中学校で先月31日、女子少年院出身のアイドル・戦慄かなのさんが講演を行った。
戦慄さんは、幼少期から母親の虐待をうけ、中学時代には窃盗などの犯罪に手を染めて、その後少年院へ入ることに。1年半ほど矯正教育を受け、退院後は、アイドル活動を開始。現在は自分と同じ境遇の子どもたちをサポートしようとNPO法人「bae(ベイ)」を立ち上げ、代表理事を務める。自身の経験をもとに講話も行っている。
講演では、非行に走った経緯や少年院に入るまでを吐露。母親からネグレクトを受け、食事すらもらえない状況の中で「お金さえあれば」と大学生と手を組み万引きをして金銭を稼いでいた中学時代を振り返った。「怖くなりグループから抜けようと考えたが、脅しを受けた。誰にも悩みを打ち明けることができなかった」。その後も悪事を続け、16歳の時、少年院に送致された。
話すことで楽に
「そこでの時間が私を変えた」。それまで先生というものを信じることができなかったが、自分と真面目に向き合ってくれる「大人」がいることに気が付いた。少年院では高卒認定を受け3年前に退院。現在は大学にも通い法学を学んでいる。「今思えば中学時代、一番近くにいた大人、先生に話をすることができたなら、ここまで遠回りすることはなかった」と話し、「みなさんの中で何か抱えている人がいるのなら、先生に相談してみて」と生徒たちに呼びかけた。
後半は質疑応答の時間が設けられ、生徒らが悩みを打ち明ける場面もあった。戦慄さんは「中学生は悩みがあっても、それをうまく言語化できない。どんな些細なことでも先生に話すことで気持ちが楽になることを知ってもらえたら」と話した。
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