横須賀市は新年度から、養育費確保に向けた支援事業に乗り出す。子どもの養育費を受け取れないひとり親世帯が経済的に困窮するケースを、行政が介入することで未然に防ぐ。養育費の取り決めを公的書類として作成することを促すほか、離婚相手が養育費の支払いを滞った場合に保証が受けられるようにする。県内で初の取り組み。全国では兵庫県明石市ほか2つの自治体で実施されている。
養育費の不払いは全国的に社会問題化している。離婚時などに養育費の取り決めをしている母子世帯の割合は42・9%と半分にも満たない。養育費を継続して受けている母子世帯の割合は24・3%、横須賀市(児童扶養手当受給の母子世帯)でも24・7%とほぼ同じ水準。母子世帯の相対的貧困率は全国で51・4%、横須賀市で44・7%と養育費の不払いがその一因とされている。これまでは個人の問題として押しやられていたが、行政が踏み込んでサポートすることで確実に受け取れるようにする。
具体的には、これまで行ってきた弁護士による
養育費無料相談を拡充するほか、不払い時に強制執行できるよう、公的書類の作成にかかる費用を全額補助する。5万円を上限に養育費の保証契約料の補助も行う。
新年度予算に「養育費確保支援事業」の名目で321万円を計上。啓発活動も行いながら、ひとり親家庭の経済的自立につなげる。
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