月1回、各世帯に配られる横須賀市の広報紙「広報よこすか」。市では町内会・自治会を通じて配布しているが、未加入で手元に届かないケースや、町内会役員の高齢化などで負担が大きいとの声も上がっている。
横須賀市では毎月1回、「広報よこすか」を17万6千部発行。町内会・自治会を通じて各世帯へ配布している。マンションなど町内会組織がない世帯へは、管理組合などを通じて配っているほか、市内の公共施設や病院・スーパーなどに配架している。
市によると、町内会・自治会が広報よこすかを配布する方式は1960年代から続いている。「住民同士の交流や安否確認、地域の関係づくりになるため」というのが主な理由。町内会には配布に関して市から手数料が1部につき11円支払われており、それが地域活動の原資となっている側面もある。
「未加入でも配って」
配布方法については、昨年9月の市議会生活環境常任委員会に、市民から町内会に委託する方式からの変更を求める陳情があった。「任意団体である町内会・自治会に入会しないと届かない仕組みは不公平だ」という声だ。市では未加入の世帯についても町内会での配布を依頼しているが、強制力はないという。
委員会では趣旨不了承となったが、市には役員の高齢化により配布が負担になっているとの相談もある。市は、地域住民間での声掛けなど一定の役割もあるため、原則として町内会経由の配布を続ける考えだが、現状の聞き取りアンケートなども行っており、他の方法も模索しているところだという。
一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて外出や会合の自粛を求められる中、配布作業などのために”集まる”ことを避けて5月は新聞折込で配られた。6月は通常の方式のほか、一部の町内会(約4万部)では市職員や事業者がポスティングを行った。市では、コロナ禍での時限的な対応としている。
届ける方法さまざま
広報紙の配布方法は県内自治体でも異なる。三浦市では区長会を通じて配布。横浜市は町内会が主だが、個別配布にも応じている。相模原市は新聞折込のほかポスティングにも対応、コンビニエンスストアでも配架している。鎌倉市や逗子市は全戸にポスティング。藤沢市では、町内会の負担軽減策として配布を地元商店や福祉施設に委託しているケースもある。
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