京浜急行バス(株)の逗子方面行き「峯山」停留所が今月22日、市内初のデザインを施したバス停としてリニューアルされた。イラストを手掛けたのは市立横須賀総合高校美術部の岡山奈央さん(3年)。海中に棲む魚が精緻に描かれたバス停には、「訪れた人が心温まる場所になれば」という願いが込められている。
横須賀市では2年前から、三笠公園やうみかぜ公園などの名所がある東京湾側の海とはまた違った魅力を持つ西地区の海を多くの人に知ってもらおうと、PR方法を模索していた。そこで京急バスと連携し、夕日が美しく海の絶景が広がる秋谷の「峯山」停留所を市内初の「デザインバス停」にすることを決めた。
バス停のイラストは昨年7月、市が横須賀総合高校美術部に依頼。同部は、文化部のインターハイと言われる「全国高等学校総合文化祭」に15年連続で出場するなど、全国規模の大会で多数上位に輝いている。
リアルな魚を表現
この企画に興味を持った部員8人が「海」をテーマにラフ画を制作。市や京急バス関係者が全作品に目を通した結果、岡山さんのイラストに高い評価が集まり、バス停のデザインに選ばれた。
仕上げ作業に取り掛かった今年3月はコロナ禍で休校中だったため、自宅にこもり、アクリルを使って完成させた岡山さん。イラストには、海に生息するギンガメアジやナンヨウハギなど、光を反射させる魚がきめ細やかに描かれている。
また、「この地を訪れた人にとって、心温まる場所になってほしい」という願いを込め、バス停の先端はハート型にかたどられているほか、筒状の胴体が回転する仕様となっている。
岡山さんは「バス停に魚がいたらかわいいなと思った。目の前で泳いでいるような躍動感を出すため、魚図鑑を見て研究した。たくさんの人に近くで見てほしい」と作品の魅力を話している。
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