国の「GIGAスクール構想」を受け、横須賀市は6月と8月の補正予算で、小中学校の児童生徒に1人一台のPC・タブレット端末を今年度中に導入することを決めた。これまで国は、2023年度の達成を目指していたが、新型コロナによる休校でオンライン学習への注目が高まったことを受け、これを前倒しして予算化。端末だけでなく学校のネットワーク環境も一体的に整備していく。
デジタル教材活用や授業配信
GIGAスクール構想とは「Global and Innovation Gateway for All」の略で、新たな時代の情報活用能力の育成やICTを活用した学習活動の充実を目指すもの。横須賀市は先月、「GIGAスクール構想整備計画」を策定し、今年度中に市立学校(小学校46校・中学校23校・特別支援学校2校)で校内LANと端末整備を行うことを決めた。すでに対象機種が選定されており、小・中・ろう学校はChroomebookを採用。協働学習や学習ドリルなどの教育用支援ソフト「ミライシード」を取り入れる。養護学校では、操作が容易なiPadを選んだ。
本格導入に方針転換
今年3月時点で、市内小中学校のパソコン端末は6・5人に1台。校内のICT端末整備については議会でも度々議論に上がっていたが、「1人一台」については消極的。全校での導入にも慎重姿勢で、市は当初、今年度中に中学校のLAN整備という方針だったが、コロナ禍を受けた国の動向もあり、前倒しして予算化した。6月の臨時議会で中学校での今年度中の端末整備を決定、さらに8月臨時議会で小学校にも対象を拡大し、大きく方針を転換した。
総事業費は30億3503万7千円。うち28億6895万円は国庫支出金が充てられる。端末整備のほか、ICT環境の設計や仕様マニュアル作成などを行う「GIGAスクールサポーター」を各校に配置。導入後、授業での使用方法等をサポートする「ICT支援員」もおおよそ2校に1人置く。利用に関しては当面は校内を想定しており、学校に充電用の保管キャビネットを設置。家庭学習での利用についても今後検討していくという。
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