横須賀新港フェリー計画 意見広告 「市民ファーストはどこに」 横須賀港運協会
横須賀市は、横須賀港の新港ふ頭でフェリー航路開設のための工事を始めています。これについて、市は港湾事業者や地元住民への十分な説明のないまま計画を強行しています。
【1】「フェリーありき」では
市は新港ふ頭でフェリーの事業と荷役作業を共存させるという考えです。市内の港湾事業者16社で構成する横須賀港運協会では「船が付く岸壁にフェリー専用の施設が構築され、ふ頭用地の半分をフェリー用地と共有、さらにフェリーの運航を最優先することは実質的な専用ふ頭になり、輸出入に関わる船社や荷主から横須賀港が敬遠されていく。そんな状態で『共存』と言えるのか、フェリーありきではないか」と市へ反対の意を示しました。
ふ頭近くに住む住民は「知らないうちに工事が始まった」と不安を口にしています。市では町内会には話をしたと言いますが、十分な説明や意見交換の場はなく、近隣マンションの管理組合理事長も「市民の生活環境を守り、解決する立場である市があまりにも無責任ではないか」とその姿勢に疑問を呈しています。さらに「市はフェリー事業者の側しか見ていない。行政は市民ファーストであるべきで、計画を押し付けないでほしい」と話しています。
【2】周辺環境の安全性
このエリアには住宅のほか、官公庁や学校・救急医療機関もあります。フェリーの発着は午後9時から午前0時で乗下船の騒音や光害、周辺道路での違法駐車や渋滞など不安を抱えています。18m級のトレーラーが300台も往来することになりますが、安全性はどのように確保するのでしょうか。近隣住民も「このような事業計画をなぜ市議会が認めたのか、中身の協議のないまま進めることなどありえない」「さまざまな懸念への具体的な対応策も打ち出されておらず、周辺の状況を見据えた危機管理ができていない」と行政の姿勢に疑問を感じており、詳細説明と工事中止を求めて動き出しました。
【3】ひとまず工事中止を
私たち港湾事業者は皆、「フェリー専用のふ頭化の既成事実を作られてしまうのではないか、国際貿易港としての公共ふ頭の役割は潰えてしまうのではないか」と不安を抱えています。横須賀港運協会では「船舶は天候に大きく左右されるため、昼夜の利用すみ分けなど不可能」として市に工事の中止を求めて要望を行っています。
この件に関する問い合わせや意見は、横須賀港運協会【メール】yokosuka-7@itg.bcj.ne.jpへ。
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