大津シーハイツ・サポートクラブ代表で、内閣府の社会参加章を受章した 早乙女 雄三郎さん 大津町在住 81歳
「ありがとう」を励みに
○…1970年代に竣工し、現在、11棟で425世帯が暮らす「大津シーハイツ」。2011年に民生委員などを中心に住民支え合いの会、「サポートクラブ」が発足した。立ち上げから約10年。高齢者の地域活動例として内閣府から社会参加章を受けた。
○…大津・馬掘の埋立工事により生まれた同団地。「海が町になる姿を見てきた」と1期で入居したのは40数年前のこと。時を経て、居住者の高齢化による孤立が課題となり、「自分たちで助け合っていく必要があるのでは」との声から生まれたのがサポートクラブだった。妻や団地の民生委員らの活動に触発されて参加。市内の先行事例を視察、参考にしながら運営の仕組みを作り上げた。家事や外出の付き添い、家具の移動、除草など活動件数は年間300件ほど。車椅子での階段昇降では、会員が知恵を出し合い、独自のサポート器具を開発した。住民が持っているスキルや経験を活かせる場所にもなっている。
○…クラブの案内チラシには、運営に関してこんな一文がある。「お互い様、思いやりと感謝の気持ちで」「明日は我が身と考え」。自身もいずれはこうしたサポートを依頼する立場になる。「住み慣れた団地が、相互の助け合いの”循環”でより暮らしやすい場所になれば」。活動を支える人たちとそんな思いを共有している。
○…栃木市生まれで、警察官不足の時代の折、神奈川県警に採用された。交通部に配属され、20代前半は白バイ隊員だった。退職後は、交通安全協会やボランティアセンターの配食を担当するなど、地域を陰で支えてきた。「”ありがとう”の声掛けが一番の励み」―。そんな温かい言葉がもっと行き交う町を思い描いている。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>