市役所窓口における住民異動手続きなどの簡素化を目的に、横須賀市が導入した「書かない窓口」の取り組みが、国主催の「夏のDigi田(デン) 甲子園」実装部門ベスト4に選ばれた。必要な手続きの事前案内や届出書の電子作成、来庁予約・混雑状況通知による市民の待ち時間の大幅短縮が評価を受けた。
「書かない窓口」の取り組みは3つ。まず1つ目は「本人またはご家族に65歳以上の方がいる」「土地・家屋を所有している」など、ホームページ上で質問を順番に答えることで、引っ越しに関する必要な手続きを調べられる「手続きナビ」。2つ目は手続きナビによって、提出が必要と判別された届出書類などを一括して作成できる「申請サポートプラス」。そして、あらかじめ来庁日時を決められる「事前予約システム」。いずれもパソコンやスマートフォンから24時間365日アクセス可能だ。
住民異動窓口業務の見直しのきっかけになったのが、転出・転入が多い3〜4月の待ち時間の長さ。最大100分にも及ぶ市民の負担を減らそうと窓口のDX(デジタルトランスフォーメーション)に乗り出し、昨年からシステムを導入した。
電子化によって次に何が必要か示すことが可能となるだけでなく、従来は複数の書類に何度も書いていた氏名や住所は一度の入力で済み、記入漏れや誤記入の防止にも役立てられているという。
これにより同時期の最大待ち時間は38分に短縮され、取り組みは政府のデジタル田園都市国家構想に関連した事業を表彰する「Digi 田(デン)甲子園」実装部門ベスト4にも選出された。
市は大きな手ごたえを感じる一方、利用率は1割未満と低調で「周知が課題」と担当者。今年度から、児童手当や小児医療費などを所管するこども給付課でも同様のサービスを拡充しており、今後も他の窓口業務に取り入れて、市民サービスの向上をめざす。また、今後は申請書受理後の事務作業の自動化(RPA)も本格運用し、職員の業務効率化を図りたいとしている。
10月31日には、尾崎正直デジタル大臣政務官が市役所窓口を訪問してサービスを視察。職員からシステム導入に至った経緯や利点などについて説明を受けた。
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