神奈川県議会議員で、今期限りの政界引退を表明している牧島功氏が、身のまわりの風景や出来事について書き下ろしたエッセー集「綴(つづ)り」を上梓した。
「コロナ禍の外出自粛で空いた時間をどう過ごそうかと考え、以前から構想があったエッセイを書き始めた」と語る牧島氏。そのなかで、日本人の機微や日本語の美しさを再確認してもらおうと、時候のあいさつなどで使われる「七十二候」をテーマに据えた。七十二候とは二十四節気をさらに約5日ずつに分けた暦のことで、気象の動きや動植物の変化が表されている。これら一候一候になぞらえながら、執筆に1年以上を費やしたという。
例えば、12月27日前後を指す「麋角解(さわしかつのおつる)」では、まもなく来る正月を待ち遠しく過ごした幼少期の心躍るエピソードを披露。年末最大のイベントだった餅つきの「チョロケン」と呼ばれた手法、祖母との色褪せることのない思い出などが記されている。「アルファベットとは違い、漢字には感情や表情がある。これを読んで手紙を書くきっかけや季節の移ろいを感じてもらえたら嬉しい」
作品は知人の書家、水彩画家に協力を仰ぎ、季節ごとに題字やイメージの挿絵・写真を織り交ぜたほか、西逸見町在住のデザイナーでアーティストの大木理人さんも人物画を担当。199ページにも及ぶ大作に花を添えている。
A4判、1冊1千円(税込)。購入などの問い合わせは、牧島功事務所【電話】046・826・3737
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