横須賀商工会議所と久里浜でインクルーシブ学童などを運営する一般社団法人sukasuka-ippo(すかすか いっぽ)(五本木愛代表)は、障害や発達特性のある中高生のためのキャリアサポート事業を今夏から全国で初めて開始する。地元企業での職場体験を通じて生徒のスキルアップを図り、就労を支援。企業の障害者雇用の促進にもつなげていく。
キャリアサポート事業が行われるのは、すかすかいっぽが運営する中高生特化型の進路支援を目的とした放課後等デイサービス「one step」。「放課後等デイサービス」とは、障害や発達特性のある6歳から18歳までを対象とした療育と居場所の機能を備えた福祉サービスのこと。主に放課後や学校休業日に通えるが、利用者の大半が小学生で「中高生が通いにくい」という声を反映して、2022年10月に開設された。また、高校卒業後の就職・自立に向けた準備機会が少ないという不安を解消するため、約6年かけて就労訓練や学習支援を行い、久里浜商店街でのボランティア実習なども取り入れている。
キャリア認定証発行
取り組みの柱となるのは、夏休みなど長期休暇を使った職場体験の定期的な実施。新たな環境への順応、社会的スキルやワークスキルの習得、個々の特性にあった業種の見極めが可能になり、実際に就労した際のミスマッチによる離職防止に寄与するという。
プログラムは3段階に分かれ、スキルの習得や体験内容の達成度に応じて商議所が「キャリア認定証」を発行する点も特徴の1つ。いわゆる商議所の”お墨付き”を見える化させることで、「子どもたちの自己肯定感の向上につながる」と五本木代表。また、企業側としても障害への理解促進や障害者雇用に向けた体制整備が進むなど双方にメリットがあるといい、平松廣司会頭が理事長を務める「かながわ信用金庫」でも積極的に受け入れていくとしている。
全国で初めての取り組みについて五本木代表は「どの地域の商議所でもできる仕組みだと思う。モデルケースとして横須賀で1つずつ実績を積みたい」と展望を話した。
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