わたしのまちでいきる 【17】保育事業の立ち上げへ「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」
この連載では、障がいを持って生まれた娘うららとの歩みから、(一社)sukasuka-ippoのルーツなど、さまざまなエピソードを紹介します。
sukasuka-kidsを開所した翌年。横須賀商工会議所から、共同事業である『よこすかテレワーク』で市の委託を受けてひとり親の就労支援ができないかとの相談がありました。力になれるならと喜んで受けるつもりでしたが、気がかりだったのは子どもを預けられる場所がなければ働けないということ。
学齢期に入っていれば在宅でもある程度の仕事の時間はとれますが、乳幼児となると家で子どもを見ながら働くのは容易ではありません。当時、横須賀市では幼稚園入園前のお子さんを預けられる場所が圧倒的に足りておらず、一時預かり保育の需要が高まっていることを知っていました。
私は自分の子育て経験から「まずは働く間お子さんを預けられるシステムを作るべき」と伝え、市担当者もそれが一番の課題だと感じているようでした。そして「うちが保育所を作ります。そこでひとり親のワーカーさんのお子さんを預かります」と宣言。とても驚かれましたが(笑)、実は以前から法人で次に立ち上げるのは保育事業と決めていました。それは自分たちが障害児を育てる上で常に目が離せない状況の中、ほんの一時でも預かってくれる場所があったらどれだけ助かるだろう、と切実に感じていたから。例えば自分の通院や、きょうだい児の授業参観や行事の時。働いていなくても、子どもを預けたい場面はたくさんあります。何より一番必要だと感じていたのは...
-次回に続く
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