今年発足50周年を迎えた「クリーンよこすか市民の会」の会長を務める 青木 勝さん 三春町在住 79歳
未来に継ぐ捨てない心
○…前身組織である「ごみ対策市民委員会」が、高度経済成長に伴うごみ問題の深刻化を受けて1974年に発足。それから半世紀が経った。2020年度から会長職を引き継ぎ、「私たちの町は私たちの手によって」を変わらぬ合言葉に人口や産業、消費、生活様式など時代の変化に応じた環境美化活動の旗振り役として奔走する。
○…三春町で生まれ育ち、一時は市外へ出るも40歳の頃にUターン。会社員時代は素材を研究開発する技術職として多忙な毎日を過ごした。今でこそ町の顔役として知られ、趣味のテニスにも熱中しているが当時は仕事一筋。地域に目を向ける余裕はなかったという。転機が訪れたのは、第二の人生が見え始めた60歳の時。「せっかく健康だし、地域のためにできることをやろう」。徐々に町内会に関わり、退職後の65歳からは進んで地域へ出た。「クリーンよこすか」の活動もその頃から力を注いでいる。
○…奇しくも地元三春町出身の小泉進次郎代議士が環境大臣在任中に始まったレジ袋有料化。数値上では全廃プラごみに占めるレジ袋の割合はわずかと言われるが、ポイ捨てされ街中を彷徨うごみが減った実感と市民の意識変化を感じたという。街頭清掃を行っていると、あいさつを交わす場面や「ありがとう」と声を掛けられることも増えたと笑みをこぼす。
○…「ごみを拾う人は捨てない」。幼少期からの啓発の大切さを常々訴え、50周年の記念事業は祝賀だけでなく次の50年への継承も見据えて意欲を燃やす。ごみ拾いにスポーツ要素を加えた「すかGOMI」を皮切りに、11月の「市民のつどい」も楽しみながら参加できるよう準備する。「捨てない人を育てるため、若い世代との関わりも積極的に持ちたい」
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