佐島マリーナにある遊休状態になっているプレジャーボートを活用したクルージング事業「BAYTIME BACANCE」が始動した。手掛けるのは20代の若者2人が立ち上げた(株)PocketPort。同社が船舶の法人・個人オーナーから使用許可を得て、時間貸しでチャータークルージングを提供する。
同事業は、船舶を所有していない層が主なターゲット。同社やマリーナのスタッフが船を操縦するため、船舶免許は不要。気軽に海洋レジャーを楽しめる。現在は佐島マリーナが保有する1艘で同クルーズを運営しているが、今後は運輸局への申請を経て、個人や法人所有の船舶も使用していく。オーナー、マリーナの二者に料金の一部を還元することで双方に利益を生み出す。
クルーザーをマリーナに泊めておく艇置料金は船舶の大きさにもよるが、年間約100万円ほどかかる。しかし、そのほとんどが1年間で数回しか使われない。そんな状況を知った当時大学生の三宅剛平さん(同社代表)と共同代表の野口千士朗さんが「"休眠船"を利用して海洋レジャーを広めたい」と在学中に事業を立ち上げ、2022年に会社を設立。
事業を本格稼働させるために、ベンチャー企業を支援する神奈川県のクラウドファンディング「かなエール」を用いて資金調達を行っている。
独自プランで誘客
現在のプランは最大8人で利用できる約3時間のクルージング。出港後に波の穏やかな油壺湾に停泊し、SUP体験などが出来るほか、船上での食事は、周辺で獲れる海の幸や三浦半島の野菜などを提供している。「西海岸の魅力を食の面からも発信し、地域振興につなげていきたい」と野口さんは話している。
詳細は同社HP【URL】(https://www.pocketport.co.jp/)
佐島マリーナでは、以前からホテル利用者へ向けた1時間のクルーズ企画を実施していたが貸切や長時間の運航を望む声があがっていた。しかしスタッフが不足しているなどの理由で二の足を踏んでいた事情がある。そんな中、県内各地のマリーナに飛び込みで事業プランを提案していた三宅さんと野口さんに出会い、協力に至った。山口直樹総支配人は「佐島周辺をさらに盛り上げたい」と連携を強めていく考えだ。
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