わたしのまちでいきる 【27】成長に伴うニーズと課題「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」
この連載では、障がいを持って生まれた娘うららとの歩みから、(一社)sukasuka-ippoのルーツなど、さまざまなエピソードを紹介します。
子どもたちが将来安心して地域で暮らせる環境作りを目指し、私たちは様々な事業を立ち上げてきました。障害のある子もない子も一緒に過ごし学び合う学童。待機児童や障害児の受け入れなど保育の"隙間"を補う一時預かり保育。親子で安心して通える美容室。個々に合わせた学習支援と放課後の居場所。子育て中のママたちでもスキルやスキマ時間を活かして働ける仕組み。これらはすべて、障害児の親である私たち自身が「あって欲しい!」と強く思い実現したものです。つまり子の成長に伴って必要な環境は変わるわけですが、次に目を向けたのは学校卒業後のこと。
子が小さい頃は漠然と大人になったらしかるべき支援を受けてしかるべき場所で働き、暮らすのだろう、なーんて思っていました。しかし現実は必ずしもそうではありません。法人立ち上げのきっかけになった言葉でもありますが、「近い将来、障害の子を受け入れられる施設や就職先は絶対に足りなくなる」という危機感。教育や福祉の会議では近年最も大きな課題に、支援級在籍児童が右肩上がりで増えている(いわゆる発達障害と言われる中軽度の障害のある子どもが急激な増加傾向)ことが挙げられています。一方で、学齢期の障害児を預かる「放課後等デイサービス」は小学生の利用で定員のほとんどが埋まり、中高生は利用しづらい現状があります。するとお母さんたちからはこんな声が...。
-次回に続く
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