アマチュアからプロ、障害者のバレエ指導に長年力を注いできた 伊与田 あさ子さん 追浜町在勤 74歳
「すべての人に夢を 未来を」
○…1974年、横浜市磯子区にあった自宅マンションの一室で3人の生徒から始まった「伊与田バレエスタジオ」。99年に追浜町にも拠点を置き、子どもから高齢者まで幅広い層に向けてレッスンを展開している。これまで有名バレエ団のソリストなど卒業生は1500人以上。6月30日に行われる50周年記念公演を「バレエ人生の集大成」と位置づける。
○…愛知県にある実家が運営するバレエ教室に入ったのが4歳。小学校高学年の頃、パンメーカーのCM出演やローカル局の番組で「天才バレエ少女」と紹介されたことをきっかけに、バレリーナとしての人生を歩むことに決めた。高校卒業後は東京バレエ団に所属。結婚を機に退団し、24歳の時に教室を開業した。生徒や保護者伝いの評判で3年も経たないうちに76人の生徒が集まり、「スタジオの床が抜けないか心配だった」と当時を振り返る。
○…97年にはバレエ教室では珍しい障害者向けの「エンゼルクラス」を創設。きっかけは知的障害のある娘・未亜さんの存在だった。「1回2回ではできないことも何十回も繰り返せばできるようになる。その喜びを知ってほしかった」。未亜さんは後に洋舞コンクールのアジア大会で優勝。自身は障害者とプロ志向の生徒を並行して指導した実績を称えられ、一流の指導者に贈られる「松山バレエ団顕彰教育賞」を受賞した。
○…コロナ禍を乗り越え、バレエ教室のありかたを模索する中で、運営を次世代へ譲ることも考えたが、「このスタジオだからこそできることがあるのではないか」という想いも芽生えてきた。「すべての人に夢を 未来を」の理念のもと「生徒が来る限り教室は続けていきたい」と変わらぬ意欲をみせる。
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