神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
横須賀・三浦版 公開:2024年7月5日 エリアトップへ

OGURIをあるく 〜小栗上野介をめぐる旅〜第6回 駿河台編【4】文・写真 藤野浩章

公開:2024年7月5日

  • X
  • LINE
  • hatena
旧小栗邸に近い聖(ひじり)橋
旧小栗邸に近い聖(ひじり)橋

「意に沿わぬことがあると上司にであれ遠慮なく自分の意見を主張し、容れられないと未練気もなく辞職したり免職になったりすることをくり返してきた」(第二章)



 青年期になり、旗本の子息として幕府に出仕するようになった小栗忠順(ただまさ)

だが、幼少期から培ってきた性格は一貫していた。「又も小栗の一刻者(いっこくもの)よ」と陰口を叩かれ、それが「又一(・・)」に別の意味を与えることになってしまう。

「長いものには巻かれていればよい(中略)、としたり顔で忠告する者もいて、現にそうした世渡り上手は自分を追い越して出世してゆく」(同)。小栗のような者には生き辛い世の中で、もし"うまく"やっていれば、どうなっていただろうか、と思ってしまう。果たして日本の歴史は大きく変わっていただろうか。

 本書には、そんな"うまくやっていた"人物として、勝麟太郎(かつりんたろう)、のちの勝海舟(かいしゅう)がたびたび登場する。

「忠順同様に五尺三寸あまりの丈ながら、鷲鼻(わしばな)の上で輝く目は油断なく相手の隙をうかがっているようにみえる。貧乏御家人の身から並々ならぬ努力と持ち前の鋭い時代感覚で昇進してきたのだという強い自負心を持ち、なにかにつけて門閥(もんばつ)への憎悪を明らさまにして憚(はばか)らぬところがある」(第一章)

 五尺三寸は、160センチくらい。しかし似たところはそれくらいで、旗本の家に生まれた、いわばエリート出身の小栗とは真逆で、苦労して幕府に入った勝はどこか斜に構えたところがあったのだろう。この後、2人は何かにつけて火花を散らすことになる。その1つの事件が起こった地に行ってみることにしよう。国境の地、対馬(つしま)だ。

OGURIをあるく-画像2

横須賀・三浦版のコラム最新6

最終回 クリスマスに飾る「ヒイラギ」

三浦半島 草花歳時記

最終回 クリスマスに飾る「ヒイラギ」

文・写真 金子昇

12月20日

OGURIをあるく

OGURIをあるく

〜小栗上野介をめぐる旅〜第28回 京都編【1】文・写真 藤野浩章

12月20日

OGURIをあるく

OGURIをあるく

〜小栗上野介をめぐる旅〜第27回 江戸編【5】文・写真 藤野浩章

12月6日

OGURIをあるく

OGURIをあるく

〜小栗上野介をめぐる旅〜第26回 江戸編【4】文・写真 藤野浩章

11月29日

OGURIをあるく

OGURIをあるく

〜小栗上野介をめぐる旅〜第25回 江戸編【3】文・写真 藤野浩章

11月22日

わたしのまちでいきる

わたしのまちでいきる

【32】目標クリアで「認定証」「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」

11月15日

湘南巻き爪矯正院 

無料相談会実施中!神奈川16店舗展開 施術実績41万回超 切らない・痛くない「負担の少ない施術」

https://shonanmakitume.com/yokosuka/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 12月20日0:00更新

  • 12月13日0:00更新

  • 12月6日0:00更新

横須賀・三浦版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

横須賀・三浦版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年12月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook