横須賀市の武山地域運営協議会は、旧武山村役場跡地(横須賀市武3の22の1)の整備事業をこのほど完工した。同役場の建設に貢献した鈴木惣太郎氏(1887-1967)の胸像台座の周囲に旧武山村の説明版や車止めなどを設置したほか、整備事業者の宇内建設(株)からベンチが提供され、地域の歴史に思いをはせる場所として生まれ変わった。
旧武山村は1889年に発足。1939年に庁舎新築の話が持ち上がった際、東京で鉄工所を経営していた鈴木氏(旧林村出身)が出資したとされている。同村は鈴木氏に感謝状を贈呈し、胸像を庁舎前に建立した。
同庁舎は43年に旧武山村が横須賀市に編入された後、市の支所として使用されていたが、解体後は資材置き場に。草が生い茂り、胸像は71年に破損し長らく台座が残るのみとなっていたところ、地域住民の「鈴木さんの貢献を後世に伝えたい」といった要望から、同協議会が市の交付金を元手に整備事業に着手した。
市民プラザに特設コーナー
同協議会では武山市民プラザ1階に同地区の歴史を伝える「旧武山村コーナー」を新設。同村役場や鈴木氏に関する資料などを展示中で、今後さらに内容を充実させていく方針だ。旧武山村時代の写真や記念品など、住民からも当時のことを伝える資料や物品の提供を募っている。資料提供の問い合わせは同協議会(横須賀市西行政センター内)【電話】046・856・3157。
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