横須賀市森崎在住の画家・田沼汪次郎(おうじろう)さん=人物風土記で紹介=が9月5日、自身の作品の一つである「昼下り(樹下)シチリア」を平成町の神奈川県立保健福祉大学に寄贈し、同大から感謝状が贈呈された。
田沼さんは作家歴60年余の洋画家。美術を通した人材育成や他国との交流で平和と文化の振興を図る「21美術協会」創設に携わるなど、市内外の文化芸術の発展に貢献してきた。衣笠栄町のはまゆう会館にも田沼さんが手掛けた絵画が飾られている。
今回の作品は1995年に渡欧した際の1枚。イタリア・シチリア島の風景とそこで昼下がりの時間を過ごす人々を奥行きのある油彩で描いている。サイズはF120号(縦194cm×横130cm)。教育研究棟1階に展示されている。
田沼さんは「人に見てもらってこそ絵画は意味を成す。この絵から何かを感じ取ってもらえたら」と話し、「今後も継続的に寄贈を続けていきたい」と展望を語った。
同大の大谷泰夫理事長は「素晴らしい絵の寄贈に心から感謝したい。大学の雰囲気とも合っている」と謝辞を述べた。
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