10月26日に三笠公園で開かれる「PARKOUR TOP OF JAPAN YOKOSUKA 2024」に出場する 中村 健人さん 横須賀市三春町在住 23歳
横須賀から裾野広がれ
○…障害物を乗り越えたり、宙返りなど技の難易度を競う新スポーツ「パルクール」。横須賀を舞台にした国内最高峰の大会に、昨年に続いて出場する。目指すは過去の自分を上回ること。今回は今まで出来なかった高難度の技を折り込み、成否の限界に踏み込んだ。順位が全てではない。挑戦することで新たな「進化」を遂げることこそが、競技の真髄だ。
○…「なんだこの動きは」。ひねり技を入れながら高所を跳んだり、宙返りで飛び降りたり。学校や近所で”壁登り”が好きだった中学生の頃、動画で見たパルクールの人間離れした動きに釘付けになった。「やってみたい」。その一心で、放課後にひたすら時間を忘れて練習に没頭した。昨日できなかったことが、出来るようになる。成功体験の繰り返しは、さらなる高みを目指す原動力に。熱は冷めやらず、大学を卒業後はアスリートとして活動を開始した。
○…静岡県三島市の出身。県立保健福祉大に進学した縁で、社会人1年目の現在は横須賀で暮らしながら理学療法士として病院に勤務し、競技者との二足の草鞋をはく。仕事帰りは三笠公園で練習し、休日も多くの時間を競技に費やす日々。それでも競技1本の選手と比べれば時間は限られるが、食事や休息も「パルクールのため」と、常に真摯に向き合う。
○…先頃、主催団体の一行で市内小学校を訪問。大技を披露すると子どもたちの目が輝き、大声援が起きた。「思った以上の反応。うれしかった」とはにかむ。最近、夢が芽生えた。いつか競技の伝道者として、指導者になることだ。「身体の専門家でありながら競技者という人は少ない。横須賀から裾野を広めていけたら」。童心の頃に感じた好奇心が、今一度胸中に芽吹いた。
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