地域に密着したローカル情報を発信するコミュニティー放送局「FMブルー湘南」(78・5MHz)が12月3日(火)、開局30周年を迎える。
コミュニティー放送は、地域の独自性を発揮するメディアとして1992年の電波法改正で誕生。全国各地で認可申請が相次ぐ中、ブルー湘南も93年に全国で11番目、県内では3番目のコミュニティー放送局としてスタートした。聴取可能なエリアは限定される反面、災害時の情報発信で効力を発揮することから横須賀市も資本参加しており、2011年の東日本大震災の時は避難情報だけでなく、支援物資や義援金の届け先を積極的に伝えるなどして大きな役割を果たした。このほかに普段の放送でも、警察官や消防職員が番組出演して防犯や災害啓発の呼び掛けを行っている。
日中の時間帯は5人の女性アナウンサーが生番組を担当しており、地域で活躍する人をゲストに迎えてトークを繰り広げるなど身近な話題を届けている。時代の要請に合わせて12年にインターネット配信を開始。13年にはスマートフォンでの聴取も可能とし、「地域密着度をより高めながら多メディア時代の役割と存在意義を模索している」と富岡浩司社長。
開局当時から番組を担当しているアナウンサーの石川和美さんは、「クイズへの生出演を希望して小学生が母と祖母を連れてスタジオに突撃してきたことや西城秀樹さんの曲を毎日1曲掛けるコーナーをインターネットで聞いている佐賀県のリスナーが番組愛が高じて横須賀を訪れるまでに発展したケースもあった」と振り返る。情報入手の手段が多様化する昨今、「ラジオの前のあなたに語り掛ける気持ちを大事にして声を届けていく」と思いを話した。
12月3日の開局記念放送では、午前8時から午後1時の放送枠の中で開局当時のヒット曲を流しながら番組へのメッセージを読み上げる。午後2時からはパーソナリティーの灯織(ひおり)さんがスタジオを飛び出して道行く人に30周年の記念の言葉をもらうほか、初期の頃から出演している音楽ライターの人見欣幸氏と新旧のソウルとR&Bに造詣の深い高田さゆりさんのトーク番組を届ける。
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