2008年から15年まで米海軍横須賀基地に配備されていた原子力空母「ジョージ・ワシントン(GW)」が11月22日、同基地に入港し再配備された。今年5月に離日した「ロナルド・レ―ガン」と交代で、9年半ぶり2度目の配備となる。同艦は今後、日本近海での活動を活発化させている中国やミサイル開発を続ける北朝鮮情勢を念頭に周辺海域の警戒任務を行う予定だ。
GWは1992年に就役し、2008年に横須賀港を事実上の母港として配備された。全長は約333m、満載排水量10万t、軍艦としては世界最大級の大きさを誇る。原子炉2基を搭載し、戦闘機や哨戒機など約70機の航空機を搭載可能だ。
同日、その姿を一目見ようと全景を眺められる塚山公園や安針台公園などには、カメラを構えて撮影する人々の姿も多く見られた。午前7時ごろから待機していたという市外から訪れた男性は「迫力ある巨艦をカメラに納められた」と満足気な表情を見せた。また横須賀本港の日米艦船観光ツアー「YOKOSUKA軍港めぐり」は計7便が全て満席になるなど、注目度の高さをうかがわせた。
この日、配備を受け上地克明市長は「現在の複雑な安全保障環境において、米空母の前方展開は、日本のみならず地域の平和と安定に大きく寄与していくもの」とのコメントを発表。米側には「厳しい基準による運用が厳格になされ、その安全性について引き続き万全の対策がなされることを求めた」と説明した。
同日、市内各所で市民団体による抗議活動も行われ、平和・基地問題に取り組む9団体によるデモ行進には市内外から60人ほどが参加。原子力空母の安全対策に関する情報公開の不透明さ、地震発生時のリスクなどを街行く人に訴えた。「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」共同代表の呉東正彦弁護士は「PFAS流出問題も解決していない。今日を皮切りにさらに活動を加速させていく」と話した。
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