横須賀市は10日、老朽化により2024年度末で廃止予定の「秋谷老人福祉センター」(秋谷3の6の25)の跡地活用について、公募型プロポーザルで民間事業者を公募すると発表した。宿泊施設や飲食店などを備えた西地区の新たな交流拠点に再整備したい考えで、今年の3月末までに事業者を決定し、2026年7月以降に開設するスケジュールを描いている。
同センターは1975年3月に完成。国有地を含む約2300平方メートルの敷地内には鉄筋コンクリート造3階建ての建物(延床面積約600平方メートル)があり、広間や図書室、娯楽室などを備える。
長年地域の高齢者らの交流場所として親しまれてきたが、開設から半世紀近くが経ち施設の老朽化が進行。廃止後の跡地の活用について、市が検討を進めていた。
建物は国道134号線沿いにあり、「かながわの景勝50選」に選ばれる立石公園に隣接。目の前には相模湾が広がり、風光明媚なロケーションで地域住民や観光客の人気を集める。
市はこうした土地のポテンシャルに着目。地域住民の意見や事業者への利活用可能性調査を実施した上で、市内外の人が利用できる宿泊施設や飲食店、売店などの「便益施設」と、地域活動スペースなどの「公共施設」を設置することを決めた。
公募では、民間事業者の独立採算事業として、跡地の持続的な利活用につながる事業提案を求める。対象区域は公園用地の約1200平方メートル(貸付のみ)、建物は売却または貸付で契約期間はいずれも10年。地域交流拠点については5700万円を上限に市が費用を負担する。今年3月に優先交渉権者を選定し、26年1月に着工、同年7月以降にオープンするスケジュールを描く。
市企画調整課では今回の公募を通じ、「秋谷エリアをはじめとする西地区の活性化に貢献できる民間事業者の提案を期待している」と話した。
公募の詳細は市ホームページ(https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0810/akiya/akiyaproposal.html)へ。
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