日本の伝統娯楽である落語を英語に翻訳して上演する寄席「誰でもわかる英語/日本語落語会」が1月12日、YRP野比駅近くのカフェ「ビレッジボイス」で催された。古典落語として著名な『ガマの油』と『初音の鼓』を演目に、一題をまず英語で、次に日本語で上演した。
発起人は横浜市在住のアマチュア噺家・寺田隆郎さん(72)。2年前まで県内の中学高校や受験予備校で英語講師をしており、本業と並行してアマチュア落語家「川之家河童」としても活動してきた。英語落語は国内の外国人向け旅館のほか、ロサンゼルスやシアトルでも上演している。
「禁じ手」も臨機応変に
落語家は話術と動作のみで情景を伝えるのが基本。手に持つのは扇子や手ぬぐいのみというのが一般的で、それ以外の小道具の使用は「禁じ手」とされている。しかし、寺田さんは『ガマの油』で、鉢巻や短刀を使用。日本文化に馴染みのない外国人に、より分かりやすく情景を伝えるため、既存の概念にとらわれない高座を展開する。日本人に比べダイナミックな動作が好まれるのも特徴だという。
今回は申し込み開始から1週間ほどでチケット30枚が完売。地域住民のほか落語好きの外国人2人も訪れた。寺田さんは「横須賀は米軍基地もあり国際色豊かな街。落語を国際交流のツールとして活用出来たら」と次回以降の開催にも前向きな姿勢を見せた。
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