企業や店舗が築き上げてきた価値を点検して、ブランドの再構築を図る短期集中の実践型セミナーが横須賀商工会議所の主催で開かれ、市内7社が参加した。
時代のニーズを捉え直し、顧客ターゲットを新たに設定することで販売力を高めていく試み。中小企業のブランディング戦略を専門とする安藤竜二氏を指導役に、重要性を増しているデジタルマーケティングやメディア露出を増やすためのプレスリリース作りなどを学んだ。1月16日には取り組みの成果を発表する報告会が同商議所で開かれた。
”いつもの体操服”実はヒット商品
地域で多店舗展開する衣料品店の「柳屋」は、密かな人気商品である児童用のオリジナル体操服を前面に押し出すことにした。品切れやサイズの欠品を防ぐとともに安価を実現するために13年前に自社商品化した「GIII SPORTS」に着目。累計販売実績80万枚を突破し、大手ECサイトではこの領域でナンバー1の売上を誇っているが、「積極的にPRしてこなかったため、ネーミングを含めて対外的にほとんど知られていない」と同社の鈴木あいさん。保護者の声を取り入れながら改良を重ねてきた”いつもの体操服”をブランド化することで、企業名の向上にもつなげていく考えだ。
大正3年創業の「パン市場 濱田分店」は、100年以上変わらない伝統の味である「ソフトフランス」の魅力を再定義。無添加の安心素材で卵・乳製品不使用をアピールすることで、子どもの健康を気遣う子育て世代への浸透を目指す。これを発信するホームページをリニューアル、オンラインショップの充実化も図った。
セミナーの担当講師は、ブランディングの考え方として、「値段ではなく価値を売る発想とペルソナ(訴求対象)の設定が大切」と説き、時代や嗜好の変化に合わせて商品・サービスを更新していく必要性をアドバイスした。
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