わたしのまちでいきる 【34】求められる「自力通学」「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」
この連載では、障がいを持って生まれた娘うららとの歩みから、(一社)sukasuka-ippoのルーツなど、さまざまなエピソードを紹介します。
これまで障害のあるお子さんの進路支援として職業体験プログラムについてお話してきました。お仕事の内容や働く環境に慣れることなどたくさんの要素がありますが、大前提としてまず考えなくてはならないのが「1人で通えること」です。
障害者雇用を受け入れる側からしても、公共交通機関を使って1人で移動することができるのは必須条件。そしてこれは、支援を必要とする多くのお子さんが中学から高校へ進む時に直面する最初の壁とも言えるでしょう。小学校、中学校までは歩いて行くことができたけれど、高校への通学はバスや電車を使わなければいけない...。通学バスのある支援学校でも、身体障害のあるお子さん以外は基本的に自力通学が求められます。
定型発達のお子さんであれば、中学期から行動範囲がぐんと広がり、一人で電車に乗る機会も多くあるかもしれません。しかし障害のあるお子さんとなると、その機会を作れないまま中学期を過ごしてしまうことがほとんど。入学する高校が決まってから慌てて通学の練習をしたり、入学後も心配でしばらく親御さんが付き添ったりということが出てきます。
多くの放課後等デイサービスでは、車での送迎が主流となっていますが(私たちも障害児の親として本当に助けられてきました)、この移動の時間も何か有効活用できたらと考え、onestepではお子さんに合わせた通所支援を行っています。 -次回に続く
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