国土交通省が3月に発表した1月1日時点の公示地価で、神奈川県内の住宅地と商業地はそれぞれ4年、13年連続の上昇となった。横須賀市の1平方メートルあたりの住宅地の平均価格が11万400円(前年2%増)、商業地は29万7100円(同2・9%増)だった。三浦市は住宅地6万1400円(同1・2%増)、商業地は7万5300円(同1%増)と両市で微増傾向が続いている。
公示地価は全国に設定された土地の価格を示すもので、土地の取引価格や相続税・固定資産税、金融機関の担保評価などに活用される。横須賀市では住宅地72、商業地16地点、三浦市は住宅14、商業2地点で実施され、すべてで横ばいか上昇を示し、下落した地点はなかった。
再開発が要因
特に上昇傾向を見せたのは再開発が進む横須賀中央と追浜駅の周辺。平成町2丁目と浦郷町4丁目の住宅地のポイントでは前年度から7・5%の増加があった。
商業地では大滝町2丁目の地点で10・3%の上昇が見られ、次いで若松町2丁目で7・1%。鑑定評価書によると周辺の高層マンションの建築計画や再開発により、街の活性化に期待がかかるなどの理由で地価は上昇傾向で推移すると予測している。
平坦な道が多く堅調な人気を誇っていた久里浜では、今年3月にあった病院の移転も考慮され、4・6%増となった。
(一社)神奈川県不動産鑑定士協会の志村純一さんは「コロナ禍を経て一時の不動産バブルの終わりも近いが、都心にほど近いアクセスの良さや市内での住み替え需要が一定数見込めることから全市的に現状維持していくのでは」と分析する。
三浦海岸駅近辺 堅調
三浦市では住宅地・商業地両方で大幅な上昇を示す地点はなかったが、上宮田や下宮田など、三浦海岸駅から平たん路が続く地域では、一定の住宅需要が根強い。
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