湘南学院 佐原へ全面移転 来年3月の完成めざす
日の出町にある湘南学院高等学校は、平成25年4月に佐原2丁目へ校舎を全面移転すると発表した。今年2月には工事に着工し、来年3月に竣工する。現有地の売却先は都内の不動産業者に決まり、平成25年4月に商業施設が進出予定としている。
機能移転を決めた主な理由は、昭和30年代から使われている一部校舎の老朽化と耐震対策。他にも現在1362名の全校生徒を抱え、毎年入学希望者が微増している傾向を受けた教室・体育館などの施設の一新、離れているグラウンドの利便性を高めるためとしている。
平成17年頃から移転が計画され、一度、平成20年に公表、21年9月の完成を目標に進められていた。しかし、リーマンショックによる地価変動など不安定となった景気の煽りを受け、約6年間延期となっていた。
来月から建設工事を開始
移転先の敷地総面積は延べ約5万6千平方メートル。校舎は鉄筋コンクリート造で特別棟・クラスルーム棟・体育館のアリーナ棟や武道などを行うサブアリーナ棟といった新たな教育設備を整備する。新校舎は、2月中に着工。来年3月中旬〜下旬に竣工・移転準備予定とし、平成25年4月の新学期からの新校舎での授業開始をめざし、急ピッチで進められている。総合グラウンドには平成16年にソフトボール場・野球場・サッカー場・競技場の整備が完了している。生徒たちは、今も体育の授業や部活動のたびに学校のバスで往復しており、グラウンド横に新校舎が併設され、身体的・経済的負担も軽減。変則編成の時間割も、より効率的なカリキュラムに組み替えることが可能となる。
また、区間は未定としながらも通学用スクールバスの運行や、移転で通学路が変わって足の便が悪くなる一部生徒への自転車通学の許可を検討している。平成25年には、隣接する佐原2丁目公園の供用開始に伴って道路の舗装工事も行われる。これは神奈川県と横須賀市の共同の整備事業で、JR横須賀線沿いの歩道を約100メートル舗装するというもの。この公道を新たな通学路とし、周辺環境も一層の充実を図る。
生徒の通学路にほど近い北久里浜商店街振興組合の増田茂理事長は「生徒と職員で約1500人の人の流れが生まれるため、商店街活性化も期待している。佐原にはサッカー場も建設されるため、北久里浜駅前に店舗などを紹介する案内マップを設置したい」と話している。学校側も現在、グラウンドを一般の競技会場に開放していることから「今後も地域活性化の一端を担っていけたら」と話す。
現有地は商業施設に
現在の校舎が建つ敷地(約1万457平方メートル)については協議を重ね、複数の売却先候補から1社を選定し、都内の不動産業者に決定。平成25年4月頃には、商業施設が進出見込みであることも決まっている。同校は今月31日(火)に現有地近隣の安浦町・日の出町・米が浜通地域と佐原・森崎・北久里浜地域の関係者へ説明を行う。
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