総合高美術部が躍進 個人・団体で13の賞を獲得
横須賀総合高校の美術部の活躍が目覚しい。このほど「第13回高校生国際美術展」で、個人・団体あわせて13の賞を受賞した。団体表彰は5年ぶり2度目。同部は入選の常連校として、高い評価を得ている。
部員は約50人。放課後を中心に、土日も休みなく一日中活動に費やしている。半年かけて1つの作品に取り組む学校もある中、1人あたりの年間作品数は5〜6本と多く、1作品を1ヵ月半から2ヶ月程の短期間で仕上げている。題材指定がない限り、テーマや表現方法は自由。生徒のやる気と創造力に委ね、油絵・デザイン・映像・陶芸など自主性に任せている。
これまで神奈川二科展や日本高校デザインイラスト展など数多くのコンクールで入賞を果たすなど毎年着実に実績を積み重ね、高い評価を得ている。強さの鍵はまず構想をしっかり練ることを意識付けさせている点。「制作作品は常に自己ベストの物でなければならない」との活動方針に基づき、構図や色彩など時間をかけて熟考する。「全力で取り組むことで達成感や自身が開花する喜びを味わってほしい」と顧問の高野芳幸先生は話し、アドバイスだけでなく生徒の感性を磨くために東京や横浜の美術館へ一緒に出向くなど独自の指導を取り入れている。
今回の美術展で奨励賞を受賞した森泉春乃さんは美術系の進路をめざす3年生。「嬉しい」と素直に喜びを噛み締め「作品を通してまた1つ課題を見つけたので、次に活かしたい」と振り返る。2年生の内藤啓子さんは「色の乗せ方が難しく、繰り返し手を入れた作品なだけに佳作受賞は嬉しい」と語る。しかし、喜びも束の間、既に新たな作品に取り掛かっており、目標は「最優秀賞を獲得すること」と声を揃える。受賞作品は今月28日(木)から7月8日(日)まで、六本木にある国立新美術館で展示される。
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