衆院神奈川11区の立候補予定者3人による公開討論会が27日、三浦市民ホールで開かれた。青年経済人によるまちづくり団体の三浦青年会議所(三浦JC)が、政策本位による政治選択の浸透を狙い主催した。3人は来場した約200人を前に、TPP(環太平洋経済連携協定)やエネルギー政策、社会保障などをテーマに、党の政策や持論を述べた。
出席したのは、前職の小泉進次郎氏(31・自民)、新人の林公太郎氏(30・民主)、新人の斉田道夫氏(64・共産)の3人。討論のコーディネーターは、横須賀市出身でもある経済評論家の池田健三郎氏が務めた。
重要政策として林氏は「雇用・社会保障・子ども子育て」、小泉氏は「震災復興・経済(雇用)・外交安保」、斉田氏は「不況打開・原発ゼロ・安保」をそれぞれあげた。テーマごとの討論でも、各自が党の政策や持論を展開。互いに質問をぶつける場面も見られた。
経済政策・TPP
TPPについて斉田氏は産地である三浦市の状況を踏まえながら「参加すれば日本の農業漁業は壊滅的な打撃を受ける。断固反対する」と明確に打ち出し、小泉氏は「交渉参加に賛成。交渉の中で勝ち取るべきは勝ち取る」と主張。林氏は「原則賛成の立場だが、その中身は種類が多く国民に示すことが大事」と語った。
社会保障・消費税
社会保障については財源の確保に踏み込んだ主張が続いた。
小泉氏は「消費税を上げても社会保障は切り込まなければならない。年金の支給開始年齢や、70〜74歳の病院での自己負担割合を引き上げるべき」と問題提起。林氏は「高齢者に手厚い保障をしないのはおかしい。消費増税5%のうちの3%は、今の社会保障を維持するため」と説明した。一方で斉田氏は「自己負担を増やしたり消費税率を上げたりするのではなく、大企業や富裕層の優遇税制を止めることが必要」と持論を展開した。
エネルギー政策
エネルギー政策では、3氏とも原発のあり方や代替エネルギーに言及した。
林氏は「民主党の政策(マニフェスト)として、2030年代に原発稼動をゼロにする。現実的に今すぐ全ての原発を停めると、経済に影響が出る」と主張したのに対し、斉田氏は「政府は即時原発ゼロを決断し、再生可能エネルギーに転化するべき。(電力の)地産地消ができ、雇用も生まれる」と述べ、民主党との違いを鮮明にした。小泉氏は「誰もが(原発)ゼロを望んでいる。経済基盤の維持や最終処分のあり方などクリアすべき課題はある。太陽光や風力などの可能性を追求すべき」と語った。
政策を動画で配信
地元の横須賀青年会議所(横須賀JC)では、立候補予定者の政策提言を動画で配信する準備を進めている。外交、環境(エネルギー)、社会保障、震災復興などに関する持論や取組む姿勢を立候補予定者に語ってもらう。
今月28日までに民主党の林公太郎氏と共産党の斉田道夫氏は取材を了承しているが、自民党の小泉進次郎氏は辞退している。
撮影した動画は日本青年会議所(日本JC)が開設しているWEBサイト「e-みらせん」(http://www.e-mirasen.jp/)で12月3日から閲覧できる。
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