3年連続「神奈川なでしこブランド」の認定を受けた商品開発者 阿部 和美さん ハイランド在住
”女性目線”で新規層を開拓
○…働く女性、活躍する女性のアイコンとなった。女性が開発を主導とした商品・サービスで優れたものを県が認定する「神奈川なでしこブランド」。3年連続で認定を受けたのは本人が勤務する事業所(大草薬品(株))だけ。評価を素直に喜ぶ一方で、「仕事に男女の区別はありません」と笑顔で打ち明ける。唯一あるとすればそれは”女性目線”。冷静な物言いが、キャリアウーマンとしての矜持を感じさせる。
○…医薬品開発部門の責任者。昨今はシニア世代に向けた健康補助食品に注力している。今回の認定商品はひざ関節の動きを助けるゼリー。量を多く摂取しなくても効果を得られるようにと、体内利用率が通常の3倍高いグルコサミンを素材に用いた。前回は口臭ケア用品。要介護者の口臭に悩まされている女性の声が着想の原点となった。刺激の強いミント成分を抑えたマイルドな味は、歯磨きを嫌がる乳幼児の利用も想定」。女性ならではのアイデアと視点で新規層を開拓していく。
○…少女時代。白衣姿でキビキビと仕事をこなす薬剤師の女性を目にして、将来を決めた。大学卒業後、医薬品メーカーの研究部門に従事。結婚を機に横須賀に移り住んで27年を数える。ひところ、薬剤師として調剤薬局に勤めたが、商品開発を手掛けたいという思いが再燃。現在の会社に飛び込んだ。薬品(健康食品)の試作からパッケージのデザインまで一貫して担う今の立場には、「大きな責任とやりがいを感じています」
○…女性の活躍が企業の成長のカギを握るとされている。そうした中で、この先の10年で自分に何ができるのかを考える。答えは「後進の育成」。研究開発で培った知見やノウハウを伝えていくことだ。そうした人材と手を携えて次なる商品を手掛けていく。
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