政府機関 移転見送りに安堵 対象の市内4施設
国の主導する政府関係機関の地方移転構想で、候補となっていた市内4施設の移転が見送られることになった。当初名前が挙がっていた防衛大などは昨年12月、対象外に。今月22日に政府が発表した方針案で、海洋研究開発機構(夏島町)と情報通信研究機構(光の丘)も留まることが決まった。2施設に関しては、一部の機関移転や職員赴任の可能性は残る。
首都圏一極集中を是正する目的で国が進めている政府関係機関の移転方針。昨年9月に政府が公表した候補リストには市内4施設が対象に上がっていた。学生、職員合わせて約3千人が在籍する防衛大などが含まれており、実現すれば経済的な損失や市が進める地方創生戦略に大きな打撃を与える可能性があった。
これを受け、市議会では全会一致で政府の方針に反対する意見書を国に提出。横須賀市としても県や、同じく候補地を抱える横浜市などと連携し、国に対して要請活動を行っていた。
昨年12月に国が新たな方針を発表し、防衛大と特別支援教育総合研究所(野比)は対象から外れた。しかし青森県などが誘致していた海洋研究開発機構と京都府が手を挙げていた情報通信研究機構が「具体的検討を進める提案」とされ、危機感を募らせていた状況だった。今回の決定で、今後の協議次第では一部機関の移転や職員の異動による連携の可能性は残ったが、組織全体の移転はなくなった。
吉田雄人市長は「各機関が立地している重要性を再認識した。今後も連携強化に努めたい」と話している。
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