勤務時間や場所にとらわれずに働くことのできる「テレワーク」「クラウド・ソーシング」が注目されている中で、横須賀商工会議所は一般社団法人「sukasuka(すかすか)─ippo(いっぽ)」と連携した事業「よこすかテレワーク」を開始する。市内中小企業の事務作業やWEB更新などを請け負う形で、アウトソーシング業務への需要に応えていく。
テレワークとは、「離れた場所(tele)でIT機器等を活用して仕事(work)をする」という造語で場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を指す。
子育てや介護などで勤務や通勤の時間に制約のある人などが、これまでの職能や経験を活かして在宅ワーカーやフリーランスとして仕事を受ける仕組みで、企業側は、事務作業や広告デザインなどの専門業務の一部を委託。受発注にインターネットを活用することにより、市場が拡大している。
隙間時間の活用
今回、「よこすかテレワーク」として、商工会議所が連携するのは(一社)sukasuka─ippo(五本木愛/代表理事)。障害児を持つ親たちが、情報発信を目的に昨年4月に立ち上げた団体で、運営するホームページでは「バリアフリー情報局」として施設紹介や取材記事などを掲載。イベント企画のほか、制作部門を設け、パンフレットや名刺作成なども手掛けている。
メンバーはいずれも、子どもの送迎や通院などがあるため、フルタイムで働くことは難しいという現状がある。「在宅なら子どもが学校に行っている合間など、少しの時間でも仕事ができるという人もいる。企業や地域とつながり、(仕事での)自分の時間を持つことで、子育ての張り合いになれば」と五本木さん。同団体の設立当初から、「障害児を育てる親も、得意なことを活かして助け合いながら働ける雇用の場所を作りたい」という想いもあったという。今年4月には一般社団法人に移行し、障害児者や家族の環境整備にも力を入れている。組織化して仕事を受注することで、活動の資金確保にもつなげたい考えだ。
中小企業の負担軽減に
一方で、市内では慢性的な人材不足で事業の継続・拡大に課題を持っている企業も多い。テレワークを活用して業務の一部を外部に委託することで、採用に関するコスト軽減や、事業の活性化・効率化につなげる狙いもある。想定しているのは、バックヤードオフィス業務や事務作業、WEBの定期更新、広告デザインなど。連携に当たっては、「ワーカー」として現在、10人ほどが登録しており、得意分野や資格、経験を考慮して仕事を振り分けていく。既に、会計事務所の伝票整理や流通小売事業者のSNS更新業務などが決まっているという。
今後は、商工会議所が市内の企業に向けて、テレワーク活用をアピールしていく方向で、専用ホームページも開設している。詳細はhttp://yokosuka-telework.com/
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