神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
横須賀・三浦版 公開:2018年4月27日 エリアトップへ

横須賀市 「終活を無駄にしない」 本人意思を書面化し登録

社会

公開:2018年4月27日

  • X
  • LINE
  • hatena
「終活を無駄にしない」

 人生の最期に向けた希望をまとめる「終活」が定着しつつある中で、横須賀市では5月から、墓の所在地やエンディングノートの保管先などの本人意思を事前に市へ登録する事業を始める。「わたしの終活登録」と名づけ、もしもの時に、市を介して本人が指定した人に開示する仕組み。自治体による終活情報登録の事業は、全国でも珍しいという。

 横須賀市がこうした事業に取り組む背景には、「身元が判明していても、引き取り手のない遺骨が増えている」という現状がある。親戚がいても関わりを拒否されることもあり、先立った身内の墓の所在地が周囲の誰も分からず「無縁」とならざるを得ない―というケースも見られる。

 さらに、エンディングノート等に、生前契約している葬儀社や墓の場所などを書き連ねていても、保管場所を周囲が知る術がないと、それを尊重することもできない。「終活がブームだが、故人の意思が完遂できなければ意味がない。”死後の尊厳”を守ることができれば」と事業を手掛ける市福祉部自立支援係の北見万幸次長は話す。

「お墓はどこに」

 市では、「終活情報登録伝達事業(わたしの終活登録)」の申請用紙を作成。本人の氏名・本籍・住所・生年月日、エンディングノートの保管場所・預け先、葬儀や遺品整理の生前契約先、墓の所在地など11項目を記入できる。市民であれば登録可能で、書面のみの管理となる。本人に万一のことがあった際、医療機関や消防・警察・福祉事務所と指定した人に市が開示する。お墓に関しては死後、納骨や墓参など本人が希望するすべての人に伝えられる。

 同事業の基となったのは、2015年から始めた「エンディングプラン・サポート(ES)事業」だ。身寄りのない単身で低所得の高齢者を対象に、葬儀方法など事前意思を書面に残して市が見守るもので、現在は26人が登録している。「単身でなくても、高齢の親子や周囲との関わりが薄い人は増えている」と北見さん。ES事業に本来の対象以外の人から相談が相次いだことから、自由に終活情報を登録できる仕組みを新たに作った。

 書面には、亡くなった後の家屋に関する相談について記入する欄もある。空き家の増加は、相続人の居場所が分からないなどの理由もあり、持ち主の意思を事前に明確にするという狙いもある。登録事業に関してはすでに市民から問い合わせもあり、「行政としてできる範囲で、現状の不安感を拭うことができれば」と話している。

横須賀・三浦版のトップニュース最新6

「新聞は世界豊かに」

横須賀高校石川さん

「新聞は世界豊かに」

県コンクールで最優秀賞

11月22日

「EMクラブ」CGで再現

鴨居出身画家・広瀬さん

「EMクラブ」CGで再現

戦後ジャズの象徴、後世に

11月22日

発達障害の可能性広げる

こども禅大学

発達障害の可能性広げる

保護者と児童対象「学びの場」

11月15日

土砂災害機動部隊を新設

横須賀市消防団

土砂災害機動部隊を新設

東西市域で復旧体制強化

11月15日

横須賀基地、再配備へ

原子力空母ジョージ・ワシントン

横須賀基地、再配備へ

9年ぶり 月内にも入港か

11月8日

「聖地三浦」で競技者育成

「聖地三浦」で競技者育成

ラクロスジュニア教室が始動

11月8日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 11月22日0:00更新

  • 11月15日0:00更新

  • 11月8日0:00更新

横須賀・三浦版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

  • OGURIをあるく

    OGURIをあるく

    〜小栗上野介をめぐる旅〜第25回 江戸編【3】文・写真 藤野浩章

    11月22日

  • OGURIをあるく

    OGURIをあるく

    〜小栗上野介をめぐる旅〜第24回 江戸編【2】文・写真 藤野浩章

    11月15日

  • わたしのまちでいきる

    わたしのまちでいきる

    【32】目標クリアで「認定証」「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」

    11月15日

横須賀・三浦版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook