「とけいがなりますボン、ボン、ボン」「こんなじかんにおきてるこはだれだ?」「よなかにあそぶこはおばけにおなり」―親から子へ、孫へ読み継がれている絵本「ねないこだれだ」。この作品の誕生から50周年を記念し、作者のせなけいこさんの創作の姿をひも解く企画展が、7月6日(土)から横須賀美術館で始まる。
デビュー作となる同作は1969年の出版。せなさん自身、子育てに奔走する中で手掛けたものだという。「(自分の)子どもたちが友だちになれるおばけを描いてみようと考えて生まれた」―というエピソードも。おばけや妖怪、うさぎ、ねこや子どもなどをモチーフに、「貼り絵」の手法を用いた独特の質感で温かいタッチの作品を作り続けてきた。
企画展では「ねないこだれだ」を含む『いやだいやだの絵本』『あーんあんの絵本』シリーズの原画など約300点がずらり。貼り絵で使われた包装紙や封筒などの材料、使用するはさみやのりといった道具も展示する。また、37歳でデビューする以前に雑誌・書籍のイラストや紙芝居、フィルムに光を当てて投影する「幻燈」などの仕事を手掛けており、絵本作家になるまでの秘話、創作のルーツも紹介する。
落語とコラボも
会場では絵本コーナーなどを設置するほか、親子で楽しめる関連イベントを多数用意している。7月13日(土)・8月10日(土)は絵本作家で落語家の保科琢音さんによる読絵ん会「せなけいこ寄席」を企画している。絵本と紙芝居の”読み笑わせ”のほか、落語をモチーフにしたせなさんの作品「ひとつめのくに」「ばけものづかい」を題材に、古典落語との聞き比べも行う。7月13日は午後3時、8月10日は3時30分から1時間、同館エントランスホールで定員100人程度。申し込み不要で直接会場へ。
同展の会期は9月1日(日)まで、問い合わせは同館【電話】046・845・1211
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