小泉進次郎環境相は今月18日、本町のよこすか平安閣で開かれた「政経懇話会」(神奈川新聞社主催)で大臣就任後初の地元講演を行った。
環境省が重点的に取り組む「気候変動対策」「海洋プラスチック問題」「食品ロス削減」の課題について、自身の考えを交えながら現状を報告した。
気候変動については、横須賀で火力発電所の建設が進められていることに触れながら、横浜市などの地方自治体が二酸化炭素を出さない「脱炭素社会」の実現に向けた動きを加速させていることを紹介した。
世界的な問題となっているプラスチックゴミによる海洋汚染は、このまま排出し続けると2050年に魚の量を上回ることになると指摘。プラスチックストロー廃止の動きや来年7月に導入が検討されているレジ袋の有料化など、足元から取り組みを進めることの大切さを強調した。
これに加えて、ミネラルウォーターのペットボトル削減につながる水道水の再評価を提言。「日本の水は世界一美味しい。コストも安い。マイボトルにすれば家計にもやさしい。我々は考え直す時期にきている」とした。食品ロスの削減につながる賞味期限と消費期限の理解、飲食店で食べ残しを持ち変えることを当たり前とする文化の受容も求めた。
環境対策は我慢ばかりでは続かないとする持論も披露。前向きな思いを持って長続きしていくことが大切とし、「家計にやさしい気候変動なら、印象が変わる。情報を手に入れれば行動が変わる」と力説した。ニューヨークの国連気候行動サミットで注目を集めた「セクシー」発言は「良い仕組みを長続きさせること」の意味だったことを明かした。ステーキを食べて批判を浴びたことは、「畜産が地球温暖化をもたらしているとのことだった。この経験を環境問題のクイズにして子どもたちに語りたい」と会場の笑いを誘った。
講演は会場からの質疑を含めて約90分間。小泉氏は「自然に恵まれた三浦半島に生まれたからこそ環境省の仕事が腑に落ちる。やりがいも感じている」と締めくくった。
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