今月16日に行われた全国中学陸上大会の200mで2位になった 税田 ジェニファー 璃美さん 平成町在住 大津中3年
自分を信じて駆ける
○…中学陸上の頂点を競う全国大会で、2位の成績を収めた。地区予選のない異例の大会。目標としていた全国1位には0・03秒差。「中学ではこれで最後。やっぱり勝ちたかった」と少しだけ悔しさをにじませた。
○…中学でのデビューは鮮烈だった。1年時の県大会で100mの学年別記録を更新し、その年の全国大会では同種目とアンカーを務めるリレーに出場。一躍注目を浴びた。2年時も全国へ駒を進め、200mで5位入賞。「次こそ頂点に」と気持ちを新たにした今年。休校により、学校での練習も全くできなくなってしまった。大会があるのか不安な気持ちを抱えながら、リレーメンバーと自主練を重ねた。「いつか試合で走れる日が来る」。そう信じながら砂浜や階段などで走りこんだ。学校が再開しても部活が通常に戻ったのは夏休み明け。「励まし合う仲間がいたから頑張れた」。全国ではリレーでの出場が叶わなかった分、メンバーの思いも背負いながらトラックを駆け抜けた。
○…本格的に陸上を始めたのは小学校5年生から。市内の陸上クラブに入会し、すでに全国大会も経験。1年の頃は走る楽しさが先に立っていたが、伸び悩んだ時期もあった。注目をされるものの、あまり口数が少ないタイプ。今年は部長を任され、周囲への声掛けやリーダーシップも学んだ。休校期間は「自分を見つめる良い機会になった」と前向きに。3年間での進化はタイムだけではなかった。
○…勉強や練習の合間に、上の世代の大会の動画を見ながらモチベーションを上げている。次の目標は?という問いには、すかさず「インターハイ優勝」。176cmの長身は、まだ成長途上。表彰台の一段上の景色を楽しみにしている。
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